忘れなくていいよね
忘れないよ
ひとつの枕に顔寄せ合って
おでこと鼻をくっつけて
貴方の深い呼吸に合わせるように息をした
貴方はなんでも聞いていいよなんて言うけど
きっと答えはないと思ったから
知りたいこともわからなくなった
首の下に通る温かい右腕も
腰を思わせぶりに抱き寄せる左腕も
愛おしくって貴方の腕に
柔らかなキスのシャワー降らせれば
その指絡めてくれるから
永遠なんてここに存在する気がした
忘れないよ
ここまできたけどここでさよなら
貴方には偽物 私には真実
歌もその声もその染め上げられた
傷んだ髪も
顔も肌もその見透かすような
虚ろな瞳も
ねぇ忘れなくていいよね
冷えたベランダいつもの景色だって
ただ無性に感傷的
あの歌口ずさんではほろりほろり頬つたう想い
どこにいてもふと貴方が浮かんでは溢れ
この心から流れていきそうです